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概要

マーチング通信37号

第37号:平成27年(2015年)3月15日日曜日隔月発行31選び抜かれた信頼の味「湯島丸赤」創業1946年(昭和21年)というと戦後すぐですねええ。父が日本橋の市場で修行をしていたんです。それが築地に移転する際に、仲間は仲買人になったんです。父は小売りとして直接「美味しかった」の声を聞きながら商売をしたいということで、この場所に店を構えたのが丸赤の発祥です。丸赤の由来は?私が聞いている話では、今のABAB、赤札堂のおばあちゃんに私の父が可愛がられていて、ここで店を開く時に付けてもらったそうです。丸は丸く収めるとか、赤は美味しそうな色でしょう。それで丸赤です。お魚はすべて、市場で選りすぐりということですがそうです。今の仕入れではほとんどする人がいないのですが、私は魚の入った水の中に直接手を入れて、一匹ずつ手の感覚と経験で極上の味。特選干物詰め合わせ(大)有限会社丸赤商店代表取締役選びます。そして購入した魚は必ず味見をします。魚は獲れた環境や天候、産地で味が変わります。お客様に自信を持って美味しいとお出しするには、なにより必ず自分の舌で確かめます。一度美味しいものを味わって味を覚えると、人は忘れません。こういう舌を育ててくれたのは、父が「修行をしてこい」とまだ飛行機もろくに飛ばなかった時代からあちこちに旅に行かせてくれたおかげなんです。デパートにも多数出店していますよね実はデパートにはこちらから出店をお願いしたことはないんです。すべて出店の要請があってお受けしました。丸赤の魚が「おいしかった」ということが広がって、テレビや雑誌などでも紹介されることがありますが、やはり「おいしい」に対する信頼から広がる口コミが一番大きいですね。「おいしい」にまつわる苦労は「おいしい」と言っていただく味をご提供するためには、お客様に数量や価格の面では納得していただくこともあります。魚は天候や時期によっては良いものは少なくなることがあります。それでも丸赤の魚がいいと言ってくださるお客様の信頼に応えるためには、毎朝築地に仕入れに行っています。教育にも力を入れてらっしゃいますがええこの間も日本女子大の付属小学校の子供が、小学生新聞のために勉強しに来たので、魚の流通のことだとか色々お話しました。魚のことなら大体わかりますから、いくらでもお話できますし。こういう知識も、付加価値として対面販売でお客様にお伝えしています。中村充さん直接お客様のお声を伺い、会話をしながら、商売で信頼を積み上げた味。その丸赤の伝統は、毎日魚を選ぶ社長の手に刻まれていました。有限会社丸赤商店〒113-0034湯島3-39-9TEL. 03-3831-5701FAX. 03-3831-5781http://maruaka.co.jp/マーチング通信http://www.news.yushima-hongo.net/産地と素材にこだわった自家製・塩干魚が美しく陳列される店内創業1946年(昭和21年)から「新鮮美味」を看板に営業鮮やかな味の記憶「蕎麦切森の」蕎麦切森の店主森野浩正さん「車海老、気になりますか?今日仕入れて新鮮そのもの、おとなしく天ぷらの順番待ちをしてますよ」生け簀の中の元気な海老を紹介して気さくに笑う森野さん。「車海老は尻尾も柔らかくて食べられる甘みの強い海老なので、お出しするときは尻尾まで食べられますよとご紹介しています。新鮮な車海老はワタまで美味しいですよ。外には穴子の生け簀があります。穴子も活け〆するとふっくらして、口の中に旨味が広がるんです。美味しいものの記憶は鮮やかですからね」にこにこと明るい語り口で軽快に語られるお話は、聞いているだけでも美味しそう。店主の森野さんは、大学卒業後、松翁で22歳から修業を重ね、今もお互いに気さくに訪ね合うほど親方、兄弟弟子との交友が続いています。店を構えた当初は、兄弟弟子の店と合同で、バス2台に常連客と家族を乗せ、契約農家のある茨城まで蕎麦栽培から、刈り入れ「おそば」になるまでを企画していたのだとか。更に、実は店の生け簀はお手製。資料を集め試行錯誤の末に完成。他の兄弟弟子にも頼まれて、いくつか作成しているそうです。そんな森野さんは、蕎麦に対しても研究熱心。「この世界に入っても最初、知らないことは、なにもかも試行錯誤と勉強の連続でした。鰹節は、枕崎の自分で納得した鰹節を作り手の方から直接仕入れています。本枯の鰹節の花削りは、口に入れると旨味だけを残してふわっと溶ける。美味しいものには理由があります。料理は科学なんです。天ぷらも3種類の油を使用しています。」香ばしさと旨味を追加する、2種類のごま油、そしてサクッとした揚げ具合を出すコーン油。コーン油は圧搾のもので、添加物のない天然素材を食材として調理しているそうです。「色々と食べさせ方にこだわる店もありますが、私はお出ししたものはお客様が一番美味しいと思う食べ方にお任せしています。」流儀にこだわるより、その人なりの食事を楽しんでもらいたい。明るく気さくな人柄の森野さん。美味しさに掛ける情熱と同時に、肩肘の張らない心地よいゆるさがそこにありました。蕎麦切森の〒113-0000本郷2-25-1ムトウビル1FTEL. 03-3818-9555・二色もり(田舎そばと並そば)―――1,050円・ざるそばと鴨団子汁―――――――1,550円・山賊そば(温)――――――――――1,650円・若竹そば――――――――――――1,950円・車海老と穴子の天ざる――――――2,450円和の風情たっぷりの玄関美しく整理された、落ち着きのある店内店内奥に掲げられた陶器製屋号森のマーチング通信http://www.news.yushima-hongo.net/おすすめメニューの一部