マーチング通信28号 page 3/4

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マーチング通信28号

第28号：平成25年（2013年）9月15日日曜日隔月発行3「街の元気な会社」私は昭和30年（1955年）、大卒後すぐの入社です。曽祖父は千葉の田舎で医者をしていました。泉州から千葉に移り住んだ鉄砲鍛冶が医療器械を作り始め、そこに弟子入りした祖父が明治31年（1898年）に浅草稲荷町で創業しました。私は入社してすぐ慈恵医大で整形外科の勉強をするように言われました。整形外科の先進国だったフランスではアクリル製の人工骨頭が開発されており、これと同じものを作るように担当教授から頼まれたのです。当時、日本は整形外科の黎明期、何の資料もテキストもなく、外国の文献を頼りに勉強する日々でした。また難しいところを若い先生方に聞いても分からず苦労しました。そんな先生たちもやがて教授に、学会の中核的存在になられました。私はこの国の整形外科の発展を共にできたことを誇らしく思います。昭和40年代までは赤ちゃんの先天性股関節脱臼が非常に多かったのです。手術を人工関節を開発、日本の整形外科と共に成長しなくても脱臼を治せるアーチ状のオーバーヘッドフレームを開発し国内で幅広く使用して頂きました。昭和41年（1966年）にはカップ＆ソケットの人工の股関節を英国に次いで製品化して今日に至っています。また、子どもの発症率が非常に高い膝の悪性腫瘍は命にかかわる怖い病気ですが、この手術には当社開発のカスタム・メイド人工膝関節が使用されました。骨の成長が終わった20歳未満の青少年に対しても30年間で750例の手術で実績を積みました。株式会社根本商會代表取締役社長根本嘉夫術後40年経った患者さんからの取り替えの要望にも応えるべく、今でも製作を続けています。整形外科での骨・関節の改善が一段と比重を増している高齢社会、優れた国産品開発の期待にまだまだ応えていかなければいけないと考えています。株式会社根本商會TEL. 03-3816-5211カスタム・メイド人工膝関節昭大型牽引用アーチ人工股関節裁判傍聴記東洋学園大学・宮園ゼミ、白熱する学生の模擬裁判７月28日（日）午前10時30分、開廷の合図。東洋学園大学５号館の教室で、宮園久栄教授の指導する「人間と犯罪ゼミ」の３年生・４年生による模擬裁判「安楽死事件」が始まった。これは昭和37年に尊属殺人被告事件として執行猶予付き有罪が確定した判例を、今回、裁判員制度を導入し検証し直したもの。６名の裁判員がゼミ生の関係者である以外、すべて学生が主体となって行った。まず検察官が冒頭陳述書を朗読。要約すると、農家の長女（被告）の尊敬する父親（被害者）が肺がんで倒れた。本人の意思で自宅療養することになったが、被害者は激痛を伴う視床痛を発症したことにより介護する家族を罵倒するようになった。被害者が余命１カ月であることや度重なる罵倒を理由に被告は殺害を決意、牛乳に農薬を混ぜ、知らずに母親が被害者に飲ませて死に至らせた。検視の結果、毒物による中毒死と判明、被告が自白した。被告の事件当日の冷静な行動を検察は自己中心的な殺人と断定、情状の余地はないとした。一方、弁護側は父親を苦痛から救いたい被告の気持ちを強調、罵倒されながら献身的に介護する家族の姿も見るに堪えないとした。激痛から死にたいと漏らしていた被害者は、憲法13条のいう幸福追求を実現していなかった。よって、被告の行動は被害者の幸福追求を実現させるための行為であり無罪を主張した。この後、検察（被害者の主治医）と弁護（被告の母親）の証人陳述があった。昼休みをはさんで裁判員による評議があったが、３回目の最終評議は当初の予定を30分近くもオーバーする白熱ぶりだった。結果、被告には懲役３年・執行猶予５年手前は裁判官と裁判員、奥に弁護側（左）と検察側（右）が対峙の判決が下った。最後に宮園教授から、検察の立証の甘さ、弁護の幸福追求権の主張に関し殺人を正当化するのではなく、生きる道を模索すべきことの指摘が判決でほしかったと講評があった。時に午後５時。学生さん、裁判員さん、一日お疲れさまでした。東洋学園大学東京・本郷キャンパスTEL. 03-3811-1696（代）・あります貸会議室セミナールームプロジェクター完備・動画収録ネット配信OKOK！ロケーションは東京ガーデンパレス隣り【お問い合わせ】お茶の水エデュケーションセンター（株）TONEGAWATel. 090-2906-1110 Fax. 03-3811-1230営業時間／10：00～18：00（月～金曜日）〒113-0034東京都文京区湯島1-6-1 TONEGAWA 2ビル5F★お申し込みはTel. 03-3811-1440島田までhttp://www.ocha.jpn.com/！